C型肝炎

肝炎を引き起こすウィルスは発見の早い順にA、B、Cといった記号をつけて呼ばれています。C型肝炎はその名称から明らかなように、三番目に発見されたC型のウィルスによってもたらされる肝炎のことをいいます。

このサイトではC型肝炎のことについて述べることが主眼ですが、その前にC型以外の肝炎についても簡単に列記します(その中でなぜC型肝炎が重要なのかについてが明らかになります)。

A型肝炎

A型肝炎は食べ物によって感染します(経口感染)。A型肝炎ウィルスは感染者の糞便と一緒に排出され、生水や生ものを通して口から体内に入ります。現在は生活環境が清潔になったため稀ですが、それでも養殖牡蠣などによって感染する場合があります。衛生状態の悪い東南アジアなどに旅行する場合は注意が必要です。

また、一時的に急性肝炎を起こしますが、慢性化することはありません。さらに一度抗体が出来てしまえば二度と感染することはありません(ただし、清潔な環境に生まれ育ってきた若い人の場合抗体を持たない人が多くなってきており、海外旅行の出発前には予防注射を受けておいたほうが良いでしょう)。

100人に一人くらいの割合で「劇症肝炎」になってしまうこともあります。劇症肝炎は重症の急性肝炎で、命にかかわることもあります。

B型肝炎

B型肝炎は血液によって感染します。出産の時に母親から子供に感染するものを垂直型(感染がタテに広がるという意味)と呼びます。ほとんどの場合肝機能になんの異常もない「無症候性キャリア」として育ちますが、成人してから慢性肝炎になる場合が約20%あります。現在はB型抗原陽性の母親から生まれた乳幼児にはワクチンが投与されますので、母子感染はほとんどなくなりました。

垂直型に対して水平型(感染がヨコに広がるという意味)と呼ばれる感染原因が、輸血などの医療事故や性行為などによって感染する例です(現在は輸血や注射針の使いまわしなどによる感染は殆どありません)。

感染すると約20%の人が急性肝炎を起こしますが、慢性化することはほとんどありませんし、感染から1〜2ヶ月後には完治します。しかし、B型肝炎ウィルスはC型に比べ感染力が強いのが特徴ですので、注意を怠らないほうがよいでしょう(具体的には定期健診などによって肝炎の感染を常にチェックする、などです)。


 

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