感染の有無を調べる検査

C型肝炎のもっとも大きな問題点は、、感染している多くの人が自分が感染していることに気づいていないということです。

感染しているかどうかは血液検査で分かります。感染の有無を調べる血液検査は「抗体検査」と「RNA検査」があります。

このサイトの他の箇所でも詳述していますが、原因は幼少時の予防接種や輸血、血液製剤の使用などです。

昔予防接種をしたことがある(注射器が使い回しだった)、輸血を受けたことがある、出産時に出血が多量だったため非加熱血液凝固因子製剤を使った経験がある(この場合自分自身はわからないこともあります)方は現在自覚症状がなくても検査を受けることを強くお勧めします。

抗体検査

抗体とは体内に異物が侵入した時に体の中で生成される糖たんぱくで、異物(抗原)と結びついて免疫反応を起こし、異物を体外に排出する働きをします。これを薬として人工的に作り出したものが、インターフェロンです(もともとが糖たんぱくですので、インターフェロン療法は血糖値があがり、持病として思い糖尿病の場合は適さない、と言われています)。

抗体は一度生産されると異物(抗原)が排出されても体内に残るため、血液検査でC型肝炎ウィルスの抗体があるかどうかを調べれば、過去に感染したことがあるかどうかが分かる訳です。

ただし検査で分かるのはあくまでも過去の経験であり、C型肝炎ウィルスが現時点でも体内にいるかどうかは分かりません。

C型肝炎ウィルスに感染しても3〜4割の人は自然治癒してしまいます。

したがって抗体検査で陽性(抗体が見つかった場合)でも、まだC型肝炎かどうかは分かりませんし、陰性(抗体が見つからなかった場合)なら、確実にC型肝炎ではないことが分かります。

RNA検査

抗体検査で陽性だった場合は、RNA検査を行います。

RNA検査はC型肝炎ウィルスの遺伝子がいるかどうかを調べるものです。

この検査で陽性の場合は、現時点でウィルスがまだ体内に存在している(感染している)ということであり、陰性の場合は過去にC型肝炎に感染したものの、自然治癒して現時点では体内にウィルスは存在していないということになります。

この検査で陽性である場合でも、自覚症状があまりない場合が殆どです。ただしウィルスが体内にいるということは感染しているということですから、放置しておくとやがて肝硬変になり、肝がんになる可能性があります。

胃がんや肺がんの場合既に腫瘍が出来てしまってからの発見になりますが、肝がんの場合は可能性の段階で把握できるのです。それも、血液検査をするだけで分かることですので、ぜひ検査をすることを強くお勧めします。


 

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